路線図を見た時にその年代を把握する方法と西三軌道(西尾鉄道)の話
路線図の年代をある程度把握するポイント
今回は、僕なりの路線図の年代の把握についてお伝えいたします。
※先日、出張買取りでお譲り頂いた昭和48年の国鉄路線図です。日本国内では1964年のオリンピックを境にモータリゼーション(自家用自動車の普及)が広まっていくのですが、それでも当時の日本は各地に鉄道路線網が牽かれており移動手段は鉄道が主役級の活躍ぶりだったことを感じます。
●駅、路線で把握する。
古い地図や路線図、ポストカードを見ていると制作された年代が破れてしまって消えてしまっている事があります。
そんな時に制作されたおおよその年代を把握するポイントがあります。
廃止されてしまった駅や路線があるか無いかである程度の年代を割り出すと言う方法です。
●地元やゆかりの地を目印にしておく。
僕は愛知県西尾市出身で西尾の歴史に興味があります。
そこで、制作年代がわからない路線図などは西尾から岡崎まで走っていた西三軌道(西尾鉄道)の路線があるか無いかでおおよその年代を把握する用にしています。
●西三軌道(西尾鉄道)とは
西三軌道の歴史を簡単に説明すると、明治44年に西尾から岡崎までの13.4kmを約50分かけて結ぶ軽便鉄道として設立され翌年の明治45年に西尾鉄道として改名されました。
その後に愛知電気鉄道と合併しますが1943年に運行休止となり最終的に1962年に廃線になります。
余談ですが、同年代に新安城から西尾へ路線を引いた碧海電気鉄道はその後、合併に次ぐ合併で現在の名古屋鉄道路線となり今現在も名鉄西尾線として市民の足として利用されています。
ざっくり西三軌道(西尾鉄道)の歴史を話すとこんな感じです。
ここからが路線図の年代を把握するポイントになるのですが、西三軌道(西尾鉄道)の駅や路線が路線図上にあれば1911年から1962年の中で制作された事がわかります。
ただ、1911年から1962年は51年間の期間があるので、かなりざっくりとした期間の把握になってしまいます。
●駅名や路線があるかないか。
ざっくり期間の把握ではありますが、地元の西三軌道(西尾鉄道)があるか無いかでおおよその年代を把握しますし、他にも路線図上に今は無き路線や駅名があるかないか把握しておくことでピンポイントの年代も把握する事は可能になるかなと思います。
●好きな駅、路線で歴史を知ろう。
廃線となった地域を歩いてみても、なんでここに道が?と不思議な地形だったり、自分の興味のある駅名、路線、地域名など年代を把握できる知識を持った上で路線図を眺めると色々な気づきを発見できたりして楽しいです。